その防水工事、ちゃんと納まってますか? 防水の端末納まりについて
社長ブログ
建物の防水性を保つ目的の工種を防水工事と言います。
屋上やベランダに全面的に施すのが一般的ですね。
一方、外壁の目地等にシーリング材(コーキングとも言います)を充填するのも防水工事です。後者を線防水、前者を面防水ともいいます。
屋上防水用の材料・工法も様々です。
当地では塩ビシート防水や加硫ゴムシート防水が一般的ですが、ウレタン塗膜防水やFRP防水などの塗り防水も数多く施工されています。
それぞれに長所・短所がありますので優劣は付けられません。適材適所というのが正解かもしれません。
但し、どんな防水工法を選択してもその素材の持つ性能だけでは耐久性は語れません。
防水工事には必ず端部の納まりがでてきます。
端部とは文字通り防水層のエンド、他の部材との取り合い部のことです。
この接合部の処理は非常に重要です。
写真は塩ビシート防水の架台廻りです。膨れが発生しています。ということは大きな確率で雨水が侵入しています。
原因は、端末の鉄骨取り合い部です。
シーリングで納めてますが、シールの劣化が顕著です。ここが雨水の侵入口になっています。
塩ビシートという素材そのものは10年長の耐久性がありますが、どうしても端部はシーリングによる納まりにならざるを得ません。
シーリングは、長期的な耐久性は望めません(最近は20年超の超耐久性を謳う商品もありますが)。
塩ビシートメーカー発行の防水保証書も端部については免責です。
防水工事は、高性能な防水素材を採用するのみでなく、細かい端部の納まりまで徹底した施工が必要なのです。