熱って不思議。輻射熱の驚異的な破壊力とは?
社長ブログ
3種類の熱
熱移動には伝導熱・対流熱・輻射熱の3つの形態があります。
このうち、輻射熱を制御することが最も重要ということは以前に述べたとおりです。
今回は身近な例で、輻射熱を説明したいと思います。
電子レンジで魚を焼く
内部温度25度の電子レンジに5度の魚を入れた場合、伝導熱が魚に伝わって行きます。
でも、なかなか温度は上がっていきません。熱の量が少なく、スピードも遅いためです。
で、電子レンジのスイッチを入れます。
輻射熱の照射で魚は短時間で焼けます。
なぜか?
輻射熱は光線のため、スピードが早く、熱量も多いため短時間で加熱するのです。
伝導熱はゆっくり伝わる柔らかい熱、対して輻射熱は速く鋭く強い破壊力を持った熱と言えます。
夏の晴天時、この電子レンジ内で起こっていることと同様な現象が起こっています。
建物の屋根と外壁です。
日射は、強力に建物外皮を焼いています。
そこで生じた熱は、さらに室内に照射します。
仮に室内を冷房で冷やしていても、天井や壁からは輻射熱が侵入し、室温以上に人に暑さを感じさせるのです。