あえて防水工事業者が提起します(^0_0^) シーリング改修工事は必要か?
社長ブログ
前回の記事はあまりにもショッキングなネタでしたので、かなりの反響をいただきました。
特に同業者様から(笑)。
というわけで、ご批判は覚悟の上で、ショッキングネタの第2段、参りますw。
シーリングとは?
外壁の目地やサッシ廻りに充填してある目地材がシーリングです。コーキングという呼び名の方が一般的かもしれません。
ゴム状の充填剤で、各部材の収縮に追従できるよう弾性を持ち、防水性や気密性を高める目的で、または意匠性の向上のために施工されます。
ゴム状なだけに、被着材の動きに追従して上記の機能を果たすわけです。サイディング目時に施工されたシーリングはサイディング自体の伸び縮みに追従して雨水の侵入を防いでいます。
ご存じ無い方も多いのですが、当然建材も熱や湿度などの影響で伸縮を繰り返してます。長さ3メートルほどの窯業系サイディングはなんと、5mmから1cmも伸縮します。この動きに追従して水を防ぐ。
実はシーリングって大変な仕事を日々こなしてるんです。
シーリングが傷むと、雨漏りするのか?
さて、このシーリング材は上記の通り防水材です。具体的には線防水と言います。
対して屋根や屋上防水、ベランダ防水は面防水と言います。
防水というと、重要さが伝わるかと思います。外壁面からの漏水を防ぐといった観点から、重要な存在です。
全て防水材は経年で劣化します。
樹脂ですので、可塑剤が抜けて硬化したり、紫外線で白亜化したり、日々劣化していきます。
劣化すれば当然防水性能も落ちます。そこで、メンテナンスが必要なんですね。
これは線防水も面防水も同様です。
シーリングの場合、耐用年数は10年程度と言われています。
では、10年ごとに改修しないと雨漏りするのか?というと、一概にそうとも言えないんです。
写真をご覧下さい。
木造住宅の外壁下地構造には大きく分けて2種類あります。
通気工法と直張工法です。
わかりやすく言うと、透湿防水紙が外壁とベタ付けなのが直張工法で、木材(胴縁)で空間を作って外壁裏面に空気の流通する造りが通気工法です。
現在は通気工法がほとんどになってます。
この通気工法、積極的に躯体内の湿気を排出すると言う効果と同時に、雨漏りも防ぐ効果があります。
通気層が緩衝材になりますから。
あくまで傾向としてですが、この工法を採用した建物は容易には外壁から雨漏りしません。
一方、直張工法は少々要注意です。
外壁の裏面に、容易に雨水は達します。
もしシーリングが破断した場合、風向きによっては外壁裏面に常に雨水の侵入が起こり得るのです。
雨水に頻繁に晒されると、外壁裏面に接した防水紙の劣化は促進されます。
そして、防水紙になんらかの欠陥が生じれば、室内へ雨水は侵入し、雨漏りとなります。
直張工法においては、シーリング及び外壁塗膜の維持管理はより重要になります。
結局、シーリングはメンテナンスが必要なのか?
結論を言えば、メンテナンスは定期的に必要です。
しかし、シーリングが切れれば即雨漏りすると言うことは一般的にありません。
シーリング切れで即雨漏りする場合、その建物はもっと深刻な問題を抱えた建物といえます。
所定の品質が至らないといっても良いかもしれません。
もし、建てたビルダーさんや工務店さんから「そろそろ10年だからシーリングをやり直さないと雨漏りするよ」とか言われたら
心配になりますよね。
でも、この発言は問題です。自らの瑕疵を表明している様なものです。
シーリングは一次防水です。シーリングが切れても剥離しても、下地の透湿防水紙や防水テープで防水処理が適切に行われていれば(二次防水)、一般に雨漏りは起こりえません。
一次防水のケアとしてシーリング工事は必要ですが、決して慌てて行う必要はありません。
ましてや、単体工事で足場を掛けてまでやるというのは、コスト的に大きなマイナスと考えます。
北日本外装のおすすめプラン
1回目の塗り替え時に屋根・外壁と合わせて同時にシーリング改修も行うのが理想です。最も経済的だからです。
どちらにしても外部足場の架設が全面必要となります。
この足場仮設の頻度を下げるのが、長い目で見た場合、コストを圧縮します。
サイディングとサイディングの目地シーリングは切り取り撤去後再シール。
サッシ廻りは重ね打ちを行います。
シーリング材は塗装の上塗り材を汚染させないノンブリードタイプが良いでしょう。
長寿命化を図った高耐久型シーリング材の採用もオススメです。材料費のコストアップはほんの僅かですから。
弊社では、劣化具合を調査し、ご要望をお聞きした上で最善のプランをご提示できるよう努めて参ります。
お気軽にご相談ください。
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